靖国参拝訴訟:解説 積極的な憲法判断求めたい
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060623k0000e040053000c.html
小泉純一郎首相の靖国神社参拝を巡る最高裁判決は、憲法判断を求めた原告側の
訴えを「門前払い」にした。司法の場で靖国問題の決着を図った原告側には納得で
きない結論だろう。一方で、この日の判決も含め参拝を合憲とした司法判断は一件
もなく、違憲の疑いは残ったままだ。首相側が「お墨付きを得た」と考えるのは早
計と言える。
原告側は「戦没者をどのように祭るかを自分で決める遺族の権利や利益が侵害さ
れた」として損害賠償を求め、憲法判断を引き出そうとした。これに対し判決は「
宗教上の感情が害されただけでは法的利益の侵害とは言えない」との判断を示し、
原告側の主張を退けた。宗教行事への参加を強制されたような場合でない限り、利
益侵害は認められないとの判例に沿う立場だ。
こうした考えに立って損害の発生を否定する以上、原告側の請求が認められる余
地はない。請求棄却という結論を導き出すためだけならば憲法判断も不要だ。「社
会的影響が大きすぎるため、最高裁が靖国問題で本来不要な憲法判断を示すのは困
難だ」(ベテラン裁判官)との声もある。
一方で、あえて違憲判断を示した福岡地裁判決(04年4月)は「憲法判断を示
すことが裁判所の責務と考えた」と述べている。こうした姿勢には批判もあるが、
激しい議論の対立がある問題でこそ「憲法の番人」の考えを知りたいと思う国民は
少なくないはずだ。「身近な司法」の実現のためにも、積極的な憲法判断を求めた
い。【木戸哲】
- http://seijiwatch.blog45.fc2.com/tb.php/295-5c39ae0b
0件のトラックバック
コメントの投稿