タイ検察庁 週明けにも5政党起訴 総選挙で不正 解党命令なら混迷
http://www.sankei.co.jp/news/morning/02int001.htm
【バンコク=岩田智雄】タイ検察庁報道官は6月30日夜、4月の総選挙に絡んで不正があったとして、パチャラ検事総長が、タクシン首相の与党・タイ愛国党と最大野党・民主党を含む5政党を政党法違反で、週明けにも憲法裁判所に起訴する意向であると表明した。憲法裁が違法と判断すれば5政党には解党命令が下されることから、10月15日に予定される出直し総選挙の実施は危ぶまれ、政局がさらに混乱を深める恐れも出てきた。
先の総選挙(下院選)をめぐっては、タクシン首相の辞任を求める主要野党3党が選挙をボイコット、愛国党と複数の小政党だけが参加した。野党の民主党は、与党・愛国党が選挙を成立させるために、小政党に資金を提供して立候補者を擁立させたとして調査を要求、政党法に違反した愛国党は解散すべきだと主張してきた。
検察庁の小委員会はすでに愛国党と3小政党の起訴は妥当だとの判断を示しており、正式な起訴手続きは検事総長の署名を待つだけとなっている。
ところが、小委員会は民主党の選挙ボイコットや、民主党が今度は小政党に資金提供して愛国党を告発させたことも政党法違反に当たると見ており、民主党は愛国党とともに憲法裁に起訴される見通しとなっている。
下院選とその後の混乱については、プミポン国王が裁判官への訓示で「非民主的」と批判。憲法裁は下院選を「無効」と裁定し、やり直しを命じた。
憲法裁の裁判官はタクシン首相寄りと批判を受けてきたが、国王が裁判官に先の下院選の「合法性」を徹底して審議するよう指示しているだけに、5政党の起訴を受けた憲法裁が再び厳しい判断を示す可能性は捨てきれない。
愛国党に解党命令が出た場合、タクシン氏は5年間、新政党を結成したり、政党幹部となることを禁じられる一方で、新たに選出される下院で首相に選出され、政府の政策を決定する権利は禁じられないという。
地元メディアによると、憲法裁が判断を下すのは3カ月以上先になるとの見方もあり、最近の世論調査によると、国民の半分以上が愛国党の解散は政局の混乱を収拾する最善策ではないと考えている。
当地の観測筋は「水面下では別の事態収拾策も模索されているようだ」と指摘しており、政局の行方は不透明な状態が続いている。
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